鉄の骨 (講談社文庫)
池井戸潤
講談社
2014-03-14

 

  池井戸潤「鉄の骨」(講談社文庫)を読みました。

  中規模ゼネコンの若手社員を主人公とした,建設業界の談合をテーマとした小説です。

  池井戸潤さんといえば,「半沢直樹」「下町ロケット」の原作者として著名な作家ですが,この「鉄の骨」もなかなかの佳作だと思います。

  「談合」はなぜ止められないのか,その存在意義はあるのか,「競争」とは何か?

  そんな重厚で答えが容易に見つからないテーマを軸に,主人公や同僚の悩み,苦しみと談合を仕切る大物フィクサー三橋の葛藤,そして談合摘発に執念を燃やす検察のそれぞれの立場がうまく描かれています。
「園田」という銀行マンがめちゃくちゃ嫌なやつで,ムカムカしながら読んでしまうのですが,そんな嫌なやつを書くのも池井戸さんは上手ですね。
  
  談合って諸外国でもあるのでしょうか?私は不勉強でそこまで知らないのですが,日本特有の現象なのか,そうでもなく普遍的な現象なのか。そんなことも知りたいと思った一冊でした。